編:W・ケルステン 訳:高橋文子 出版社:みすず書房
576ページ 226㎜×156㎜ ソフトカバー(函入り)
パウル・クレーは18歳から34歳まで日記を書いています。本書は新しく訳出された改訂版。
詩や散文を掻くことに執拗な情熱を感じ、身の回りにおきた出来事や考えを包み隠さず述べているクレーですが、税金申告のデータまで記載されているのは驚き。
一方、一歳半になる息子フェリックスの成長ぶりを記した部分からは、父親のあふれんばかりの愛情が感じられます。
すべてを見透かすようなまなざしで、クレーは何を見て何を感じていたのでしょう?日記を読んでいると、彼と同じ空気を呼吸し、同じ時を過ごしている気持ちにさせられます。