著:額田晃作 出版社:青幻舎
272ページ 298㎜×215㎜ ソフトカバー
画家で陶芸家の著者が集めた1000点以上の襤褸(らんる)=ぼろ。そのコレクションの中から500点余りを収録。
襤褸(ぼろ)。
それは、かつて漁村や農村の貧しさの中で、貴重な綿布を修理し、縫い、繕うことで意図せず生まれたもの。
それなのに、継ぎ合わされた布に、美しさが感じられるのは何故なのでしょう?
コレクションの中には、破れ、穴が開き、もとの原型をとどめていないものも。
そこにも何かの意志や強さを感じるのは、布が経てきた歴史、繕った人間の魂がなせる技なのでしょうか?
今では、「BORO」は世界に通じるアート。人の営みの中に宿り、受け継がれる美に対する畏怖の念は、世界共通なのかもしれません。