著:斉藤倫 出版社:講談社
192ページ 190㎜×133㎜ ソフトカバー
『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』で詩の楽しみを教えてくれた著者による、31篇の詩をめぐるストーリー。
たどり着いたバーでぼくが出会ったのはいぬのバーテンダー。ジンリッキーを注文すると、おもむろに尋ねられます。
「きょうは、いかがします?」
このバーでは、客のオーダーに応じて詩を出してくれるのです。
「なにか、ぼくに、あいそうな詩を」
バーテンダーは棚から本を取り出し、そっとページを開いて差し出します。
T・S・エリオット、吉岡 実、ガートルード・スタイン、萩原朔太郎、ボードレール、宮沢賢治…様々な時代の様々な形の詩たち。
詩は、わからない。
それでもいいのです。
詩は分かるものではなく、感じるものだから。
冬の夜に好みのお酒をお供に、ゆっくりとページをめくってみてください。