著:山下智道 出版社:山と渓谷社
144ページ 210㎜×148㎜ ソフトカバー
一見するとスタイリッシュな料理本。実は、野草研究家である著者が古くからの野生植物の加工や調理法を尊重しつつ、独自のエッセンスを加えて野草をハーブやスパイスの世界へ読者を誘おうとする意欲作。
紹介されているのは、アカメガシワやアクシバといった木の葉や木の実、オオイタドリやオオバコといった身近な野草、クリタケやアラメといった美味しいキノコや海藻。こうした野生植物がスイーツになったり、化粧水になったり。身近な野草の多くの可能性に驚かされます。
ただし毒を持った植物もあるので注意が必要です。また、気候の変化とともに当たり前に生えていた植物が稀少なものとなったり、新たな植生に変化していたりします。野生植物も有限な存在です。根こそぎ摘んで絶やしてしまわぬよう、次世代へ残すための配慮も忘れずに。