著:浦野理一 出版社:katsura book
335ページ 195㎜×135㎜ ハードカバー
小津安二郎監督の120回目の誕生日と、60回目の命日である2023年12月12日に、美しい1冊が刊行されました。
著者の浦野理一は明治生まれの染織工芸家。
同じ北鎌倉に住む縁もあり、理一は小津監督の映画「東京暮色」で原節 子や山田五十鈴、杉村春子らのきものを手がけることになります。
古来の柄や模様をもとにデザインした理一のきものは、女性や文化人らの絶大な人気を得ます。理一の紬は、新しいファッションのように女性の心を虜にしたのです。
「染色家は作品が全てであり、表に出るべきではない」
が理一の信条であったため素顔は秘められたものでしたが、本書では北鎌倉の自宅、書庫に眠るスクラップブックや資料、裂見本帳を公開し、仕事と素顔に迫ります。
それにしても、北鎌倉のご自宅、さりげなく置かれている座布団まで美しい!暮らしの中にやどる「美」に心奪われます。