




著:コスタンティーノ・ドラッツィオ 出版社:新潮社
240ページ 188㎜×127㎜ ソフトカバー
この物語は、イタリアの人気美術キュレーターで美術史家、作家である著者の手による史実に基づく伝記的小説です。
ミケランジェロが家族や知人と交わした書簡や同時代の伝記などの資料に基づくものですが、一人称で語られる物語を読み進むうちに、事実とフィクションの境界線が曖昧になっていきます。
フィレンツェから始まったイタリア・ルネサンス。
同時期に三人の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエッロが存在する中、ミケランジェロが人間関係を構築できず孤立することが多かったのはその生い立ちに一因がありました。
芸術だけが生きる原動力。変わらない芸術への情熱を美に昇華させたミケランジェロの物語は、混迷する時代を生きる私たちの心にも「焔」をともします。